ときのブログ

主に漫画『吸血鬼すぐ死ぬ』の感想を書いていくブログになります。

第278死「師匠の心 弟子知らず」 感想

こんにちは。今回も吸血鬼すぐ死ぬの感想を書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

前回現れた謎の男の正体は悪魔祓い,黒い杭のクラージィ。(持っているのは杖では無く心臓に打ち込む為の杭らしい)

教会から遣わされた彼は吹雪の悪魔の異名を持つノースディンを退治する為に此処にやって来たのでした。

人間達からノースディンの話を聞きながら、遂にその屋敷へとたどり着いたクラージィ。門に手をかけた所で勢いよく中から15歳のドラルクが飛び出して来ます。ドラルクはクラージィの事を外出から帰って来たノースディンだと勘違いし、自分の間違いに気付くとその恥ずかしさで塵となってしまいました。

一瞬で塵の山となったドラルクに思わず固まるクラージィ。そんな彼をノースディンの客だと更に勘違いしたドラルクは彼を家の中へ招き、もてなそうとします。

些細な事で何度も死にながらも、明るく笑顔でもてなしの準備を続けるドラルクに圧倒されていたクラージィでしたが、暫くしてようやくある一つの質問を投げ掛ける事が出来ます。

「お前は吹雪の悪魔…ノースディンの仔か」

その質問を思いきり否定したドラルクはそのままの勢いでひたすらに喋り出し、クラージィは再び何も言葉を返す事が出来なくなってしまいました。

 

その頃、町の上空を飛んでいたノースディンは人間達が何やら集まっているのを見かけ、話を聞きに行きます。そこで悪魔祓いの存在を知り、氷の能力を使って急いで帰ったノースディンが見たのは自分の悪口をひたすらに喋り続ける弟子と、悪魔祓いであろう男がテーブルを囲ってお茶会をしている光景でした。気まずい雰囲気の中で挨拶を交わす二人とひたすらに喋り続けるドラルク。そんなドラルクが居なくなった帰り際の玄関で漸くクラージィは自分の立場と目的を話しました。

(何カッコつけてんださっきまでクッキー食ってたろこのモジャモジャが)

と心の中では思いながらも、口に出す事はしないノースディンは、男の得物である杭を自らの胸に押し当てました。そして人間を必要以上に傷付ける気は無い事、争いたく無い事、ドラルクを危険に晒したく無い事を伝えます。

ノースディンの言葉にクラージィは杭を引きます。ドラルクやノースディンの様子を見た彼は、本当に全ての悪魔を倒さなければいけないのかという疑問を胸に抱きそのまま去っていきました。(この後事の顛末をバカ正直に教会に報告したせいで悪魔祓いをクビになったそうです。かわいそう)

そんな後ろ姿を見つめるノースディン、その横にいつの間にか現れたドラルクは呆れたように「せっかく私が篭絡して吸血してやるところだったのに」と呟きます。

ラルクがクラージィを悪魔祓いと知って演技していたのかそれとも本当に客だと思っていてそれでも血を吸おうと思っていたかは分かりませんが、実行していたら本当に争いになってたぞ……危なかった……

ノースディンはそんなドラルクを無邪気で儚い存在と形容していたクラージィを思い出し破顔します。

誰よりも弱いからこそ誰の敵にもなりえない、まさに無敵の吸血鬼

人畜無害なフリをし、人間達を影から操る者になれるよう様々な事を教えてやろうというノースディンの言葉に悪態をつくドラルク。しかし、煽り耐性が無い事に気付いたノースディンの口車に乗ってしまい、恐らくここからは以前よりもまともに授業を受ける事になったと思われる所で回想が終わります。

 

今回のお話はドラルクがロナルドに昔の思い出を語るという形の回想だったのですが、そうやって話している最中ノースディンとドラルクスマホがずっと通話中だった所がとても印象的でした。

弟子に大した用事も無く電話をかけては嫌みを言うノースディン!そのお返しの嫌がらせで笑点のテーマを大音量で流されてるのに!会話なんてまともに出来ていないスマホから顔を遠ざけつつも通話を切ろうとはしないノースディン!

ドラウスとはまた少し違った方法でドラルクを大切に思っているノースディンという存在がとても良く分かるお話でした。

クラージィもとてもいいキャラだったので、今後また本人やゆかりのある人物等が登場してくれないかなーと楽しみにしています。それではまた!